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[port139ml:05334] port139フォローアップ(殺意の件)
- To: <port139ml@xxxxxxxxxxxxx>
- Subject: [port139ml:05334] port139フォローアップ(殺意の件)
- From: ozaki <ozaki@xxxxxxxxxxxx>
- Date: Sun, 23 May 2004 15:17:33 +0900
尾崎です。昨日はお疲れさまでした>講師、スタッフ、ALL
さて、2次会不参加者から質問がきてる謎なトトロ席での講義内容ですが
http://d.hatena.ne.jp/magisystem/20040522#p3
課題:「Luffyさん(仮名)の実行行為により、人に創傷をおわせよって人が死
に至った場合で、Luffyさん(あくまで仮名)が殺意を否認した場合、客観的に
殺意を認定する実務的手順」
ですが
1.創傷の部位
「身体の枢要部分」であるか否かが特に争われます。
判例では、「四肢を除く身体の全部分(胸部、頭部・顔面、腹部、頚部等」を身
体の枢要部と認定するようです。
特に、鋭利な凶器で胸部殊に心臓部に創傷を負わせた場合は、これ自体により殺
意を認定できるとされています。
2.創傷の程度
例えば、「刺創の深さが刃物の長さに比べてかなり短い」ことは、被告人Luffy
氏(仮名)に有利な事情(殺意を否定する事情)となります。
被害者の年齢、性別などとの相関
刺創の深さでは、骨にあたって止まったような場合には打撃の程度を推量する必
要があります。
3.凶器の種類
Luffyさん(仮名)の場合刺殺ですが、実務では、刃渡り約10センチ以上で
あれば、致命傷を負わせるに足りるものとされます。
4. 凶器の用法
日記
http://d.hatena.ne.jp/Luffy/20040523#p1
にある順手・逆手はここに位置づけられる論点です。
5.その他
・行為者が凶器の形状、性能を認識していたか(凶器を意識的、計画的に携帯し
たかどうかを重視)
・動機の有無
・犯行後の行動
以上総合的に判断して、Luffyさん(仮名)の殺意を認定することになります。
#やっぱ2次会が一番盛り上がるな(笑
弁護士 尾崎孝良(ozaki@xxxxxxxxxxxx)